マルトデキストリンでバルクアップすることが「生産性」を高める

マルトデキストリンはエネルギーをコントロールする。バルクアップは取るもので決まる。アウトプットを増やして「生産性」を高める。したがって、マルトデキストリンでバルクアップすることが「生産性」を高める

マルトデキストリンはエネルギーをコントロールする

マルトデキストリンはエネルギーになる。マルトデキストリンは取りやすい。マルトデキストリンは買いやすい。したがって、マルトデキストリンはエネルギーをコントロールする

マルトデキストリンはエネルギーになる

マルトデキストリンは多糖類であるデンプンを分解して作られる「糖質」だ。糖質は1グラム4キロカロリーのエネルギーとなり体や脳を動かすために使われる。

実際、マルトデキストリンはスポーツドリンクなどに含まれていて、効率的なエネルギー補給のために使われている。デンプンなどの多糖類は炭水化物よりも分子量が小さいが、マルトデキストリンはその多糖類の中でも分子量が小さく分解されるスピードも早い。

アミノ酸がタンパク質を構成する最小単位であるように、単糖が糖質を構成する最小単位である。単糖の総称を「単糖類」、単糖が二つ結合したものの総称を「二糖類」、単糖類と二糖類の総称を「糖類」という。

マルトデキストリンを含むデンプンなど単糖が三つ以上結合したものの総称を「多糖類」、糖類を還元して作られるのが「糖アルコール」で、糖質は糖類、多糖類、糖アルコールの総称である。

マルトデキストリンは取りやすい

マルトデキストリンや粉飴などの糖質を「デキストリン」というが、デキストリンの甘味度はデキストロース当量(DE、Dextrose Equivalent)で分かる。このDEの最大値は100で、DEが100に近いほど分子量が小さく(単糖に近く)甘いのだが、マルトデキストリンのDEは10~20である。

実際にマルトデキストリンを取ってみると、DEが0ではないから甘みは感じるものの、砂糖のように甘すぎることはない。だから、水で溶かして飲むことができるし、甘みのあるプロテインに混ぜて飲むこともできる。

効率的なエネルギー補給では単糖の「グルコース(ブドウ糖)」が最も分解スピードが早い(というより単糖類は分解する必要がない)が、DEが100に近くて甘すぎるため大量に取ることができない。

マルトデキストリンは買いやすい

マルトデキストリンはプロテインのような味付けがされないため、商品ごとに差別化ができない。それから、1グラムの糖質含有量にも商品ごとの差があまりないことから、安価なサプリメントに分類される。

マルトデキストリンは1グラム1円前後が相場で、大容量(5~8キログラム)になると1グラム0.7~0.8円になる。

マルトデキストリンをトレーニング中のエネルギー源として使う場合、一回50グラムを週に五回取るとそれだけで一か月1キログラムの消費になる。プロテインといっしょにも取りやすいから3キログラム以上で買った方が得になるだろう。

体重が増えにくい「ハードゲイナー」の人も、マルトデキストリンで効率的に摂取カロリーが増やせるから、ムリをして食事を取るよりもマルトデキストリンを取る方が体重を増やしやすい。

バルクアップは取るもので決まる

バルクアップは消費カロリーと摂取カロリーのバランスで決まる。消費カロリーを減らすより摂取カロリーを増やす方が簡単だ。摂取カロリーは結果と過程を考える。したがって、バルクアップは取るもので決まる

バルクアップは消費カロリーと摂取カロリーのバランスで決まる

人は食事やサプリメントから取る「摂取カロリー」が、生きているだけで消費するエネルギー(基礎代謝)と活動によって消費するエネルギーを合わせた「消費カロリー」を超えていなければ、バルクアップすることができない。

バルクアップを筋肉が増えることとするなら、一日に食べたものから取れるエネルギーの全てが体や脳を動かすことに使われているとき、筋肉をつくる材料が足りていないことは容易に想像できる。

競技のために体づくりをしている人は、一年を増量期と減量期に分けていることもある。増量期には摂取カロリー>消費カロリー(=オーバーカロリー)でバルクアップし、減量期はその逆の摂取カロリー<消費カロリー(=アンダーカロリー)にしてムダな脂肪を落とす。

消費カロリーを減らすより摂取カロリーを増やす方が簡単だ

バルクアップするために消費カロリーを下げようとしても、消費カロリーを下げるには限界がある。それよりは食べるものを増やして摂取カロリーを上げる方が簡単だし理にかなっている。

実際、運動をしないことで消費カロリーは下がるが、社会生活を営む上で動かないことはできないし、健康のために体づくりをしているなら本末転倒である。

それならサプリメントを取るなりして摂取カロリーを増やす方が、運動するためのエネルギー源にもなるのだから一石二鳥だ。

摂取カロリーは結果と過程を考える

摂取カロリーを構成する要素は三つあるが、それらの役割はそれぞれで異なる。つまり、オーバーカロリーなら「体重が増える」という結果は同じでも、筋肉が増えるのか体脂肪が増えるのかを左右する「トレーニングができるか」という課程は摂取カロリーの中身による。

仮に、月曜日に2,500キロカロリーの食事を取り火曜日にも同エネルギーの食事を取るとき、月曜日の摂取カロリーに占める炭水化物の割合が30%で火曜日の同割合が50%なら、火曜日の方がトレーニングの質が上がる。

カロリーを構成する三つの要素(三大栄養素)のうち、タンパク質は体の細胞をつくり、脂質はホルモンのバランスを整える。運動パフォーマンスにダイレクトな影響があるのは糖質(炭水化物は糖質と食物繊維の総称)である。

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アウトプットを増やして「生産性」を高める

「生産性」はアウトプットとインプットの割り算で決まる。分母(インプット)を減らすのはナンセンスだ。分子(アウトプット)を増やすのが健全である。したがって、アウトプットを増やして「生産性」を高める

「生産性」はアウトプットとインプットの割り算で決まる

「生産性」とは、成した仕事(=アウトプット)で、その仕事を成すために投入したもの(=インプット)を割った比率である。つまり、生産性はアウトプットを分子、インプットを分母とした分数になる。

例えば、会社経営で生産性を高める手段として「選択」と「集中」がある。利益率が高い事業を選択し、それに集中して投資することだ。事業選択は経営資源(インプット)のムダを減らし、集中投資で他社が追随できない価値や利益(アウトプット)を増やす。

生産性の定義に「仕事」という言葉が出てくるから、生産性は仕事の話だけだと感じるかもしれないが、生産性を高めることは日常生活を豊かにするためには欠かせないことで、体づくりにも適応できる。

「バルクアップ」の文脈で生産性を定義するなら、「トレーニングの質」をアウトプット、「摂取カロリー」をインプットとして考えることができる。

分母(インプット)を減らすのはナンセンスだ

バルクアップの生産性(アウトプット/インプット)を高めるために、ここではインプットである摂取カロリーを減らしては、アウトプットであるトレーニングの質を上げることはできない。

実際、減量期に摂取カロリーを制限すると一日に取れる糖質の量も制限されるため、トレーニングの質が上がらないことを実感する。それから、そもそも摂取カロリーを減らすことでアンダーカロリーになっていてはバルクアップはできない。

つまり、バルクアップの生産性を高めるためには、オーバーカロリーであることを前提として、さらに摂取カロリーの中身を糖質にこだわるべきだ。

分子(アウトプット)を増やすのが健全である

何かを減らすことは何かを制限することだからストレスにもなる。それに対して、何かを増やすことが何かを減らさずに工夫して得られるなら、そのやり方は健全である。

バルクアップの文脈で生産性を考えるときは、アウトプットとインプットのどちらかを定数として考えるのではなく、アウトプットはインプットという変数に左右される関数と考える。

インプットという変数のスカラー(大きさ)は同じでも、そのベクトル(大きさと向き)を変えてやる。つまり、摂取カロリーの量は一定でも、質にこだわることでトレーニングの質も上げていく。

バルクアップのためとはいえ、オーバーカロリーが目的になるとムダな脂肪も付きやすい。摂取カロリーに占める脂質の割合が高くてもトレーニングの質はそれほど上がらないからアウトプットは増やせない。

脂質の代わりに糖質を取るとしても、糖質を取るタイミングが就寝直前だったら、体や脳を動かすために使われない糖質は体脂肪として体に蓄積されるだけだ。

マクロ管理法でPFC(三大栄養素)バランスを決めるとき、除脂肪体重×40キロカロリーなど(人によって異なる)で摂取カロリーを決めたら、除脂肪体重の三倍グラムをタンパク質、総カロリーの二割を脂質とすれば、摂取カロリーの五、六割が糖質(炭水化物)になる。

摂取カロリーの五、六割を占める糖質を適当なタイミングで取るには、やはりトレーニング中にも取れるマルトデキストリンが適している。同じ摂取カロリーであっても、適当に取った食事とマルトデキストリンを使ってコントロールした食事では、トレーニングの質も変わってくるのだ。