ナイキのメトコンはジムのトレーニングで高効率に総生産を上げる

ナイキのメトコンは万能さが支持されるトレーニングシューズだ。ジムトレの「効率」と「生産」は効果÷時間(=生産性)×頻度で決まる。ナイキのメトコンはトレーニングの生産性を上げて頻度を増やす。したがって、ナイキのメトコンはジムのトレーニングで高効率に総生産を上げる

ナイキのメトコンは万能さが支持されるトレーニングシューズだ

メトコンはナイキのトレーニングシューズである。カーディオ(有酸素運動)にも使える。地味でも支持する「層」がいる。したがって、ナイキのメトコンは万能さが支持されるトレーニングシューズだ

メトコンはナイキのトレーニングシューズである

ナイキはランニングやバスケットボールなど、特定スポーツのためだけにシューズを作っているわけではない。どのスポーツにも共通して必要な基礎体力を付けるためのトレーニング(レジスタンストレーニングやカーディオ)の重要性を理解し、そのトレーニングのためのトレーニングシューズ「メトコン」をデザインしている。

ナイキの基礎体力を付けるためのトレーニング用シューズの歴史は、1987年に誕生した名作「エアトレーナー1」に始まる。当時(「今も」であるが)、フィットネスブームであったアメリカでは、特定のスポーツだけでなくジムでのウエイトトレーニングやランニングでも使えるシューズに需要があった。

特定のスポーツから基礎体力を付けるためのトレーニングまでを複合的に捉えたのが「トータルフィットネス」または「クロストレーニング」であり、エアトレーナー1の位置付けは「クロストレーニングシューズ」であった。

それから数十年が経過して、エアトレーナー1はナイキのラインナップから外れてしまったが、クロストレーニングシューズとして現代の需要に応えるカタチで進化したのがメトコンである。

カーディオ(有酸素運動)にも使える

メトコンシリーズは、2021年の「メトコン7」から"Nike React"を採用している。Nike Reactはナイキで最も反発性に優れたフォームであり、高い「柔軟性」と「弾力性」のためにランニングに最適とされる。

ナイキには、バスケットボールでジャンプして空中から着地したときの衝撃に強い"Nike Air"や、厚底でマラソン大会を席巻した"Nike Zoom"といった技術があるが、ランニング(有酸素運動)ではNike ReactとNike Zoomが使われることが多い。

それから、メトコン7から際立ってデザイン上の特徴となっているのが、土踏まずからシューズの側面までを包み込むようにデザインされた「滑り止め」だ。この滑り止めが、ロープクライミングをするときにシューズ側面でグリップすることにその力を発揮する。

地味でも支持する「層」がいる

メトコンはナイキ「エアフォース1」のようにアイコニックなシューズではないものの、2015年にデザインされた「メトコン1」から(2022年)現在の「メトコン8」まで着実にアップデートを重ねていることから、その支持層の厚さが分かる。

実際、価格が3万円以上するアシックスのウエイトトレーニングシューズなど本格派と比べても、2万円を切るメトコンは手が届きやすくそれでいて十分にその機能を発揮してくれることから、アップデートで追加された機能を試したくなる"iPhone"のようなシューズだ。

2022年のメトコン8は、2021年のメトコン7から大幅なアップデートはなかったものの、ナンバリングを上げるだけで何かを期待させられる。

ジムトレの「効率」と「生産」は効果÷時間(=生産性)×頻度で決まる

トレーニングでは「効果」を最優先しなければならない。効果が出るまでに「時間」をかけ過ぎても生産性が低い。どれだけ生産性が高くても「頻度」が少なければ総生産は増えない。したがって、ジムトレの「効率」と「生産」は効果÷時間(=生産性)×頻度で決まる

トレーニングでは「効果」を最優先しなければならない

トレーニングはその「効果」に意識を集中して取り組まなければ、トレーニング自体が目的になる、いわゆる「手段の目的化」現象が起きる。これでは効果のないトレーニング(ターゲットにミートしない実行)になり、トレーニングをするだけ時間をムダにする可能性がある。

(レジスタンス)トレーニングの目的は筋肉を鍛えて強くすること、大きくすることだ。その先には競技で勝つことや、ただ単に健康な生活を送ることなど人それぞれの目標があるが、少なくともトレーニングはその目標を達成するための「手段」である。

しかし、トレーニングを長く続けている人でも(だからこそ)、忙しい日々の中でトレーニングをルーティン化することで「トレーニングをすること」ばかりが重視され、結果として「筋肉を強くする、大きくする」効果につながっていない期間を過ごしてしまう。

これはレジスタンストレーニング以外にも言えることで、例えば、英語を話せるようになるために英語を聞く練習(リスニング)をしているのに、リスニングすること自体が目的になり、結果としてリスニングが作業になってしまうのと同じである。

自分が何にフォーカスをするかは、専属のトレーナーを付けたりしない限り、自分で意識をして決めるしかない。

効果が出るまでに「時間」をかけ過ぎても生産性が低い

トレーニングは手段であり意識するべきはその「効果」であるとはいえ、トレーニングの効果を重視するあまり毎日3時間のトレーニングをしても、期待する効果を享受することはできない(トレーニング時間とトレーニング効果は正比例しない)。

実際、毎日3時間トレーニングする人が、毎日1時間トレーニングする人の3倍の効果(筋肉の強化)を享受することはできない。一般的にトレーニング時間が長くなると、トレーニングの効果が上がるよりもトレーニングの質が下がる傾向にある。

それでも、ボディビルやフィジークなどの競技のためのトレーニングをしているなら、質が下がってでも総生産を重視してトレーニング時間を長くすることはあるだろう。しかし、生活の質を上げる一環としてトレーニングをしているなら、トレーニングをしていない時間とのバランスも考えて、限られた時間の中で効果を最大化する方法を検討するべきだ。

どれだけ生産性が高くても「頻度」が少なければ総生産は増えない

トレーニングの質にこだわる(生産性が高いトレーニングをする)のは前提としても、週1回のトレーニングでは、筋肉が強く、大きくなっていくとはいえ、そのペースはそれ相応に遅い(時間がかかる)。

特に、筋肥大の観点では一つの部位(ざっくり「脚」や「肩」など)のトレーニングを、全ての種目で週あたり合計10セット前後が最適とされることが多い。主要な筋肉群(脚、肩、背中、胸)のトレーニングを週に各10セット前後で組むならば、一週間に3回(3時間)以上はトレーニング時間をつくりたい。

筋肥大に有効とされる8~10RM(8~10回リフトするのが限界の重量で8~10回のリフト)のトレーニングなら、インターバルを入れて1セット3分、週に合計40セットで最低でも2時間(3分×40セット=120分)、種目間のインターバルと1回1時間のトレーニングという制約を入れると、週3時間(前後)となる。

ナイキのメトコンはトレーニングの生産性を上げて頻度を増やす

メトコンはトレーニング効果を最大化する。メトコンはトレーニング(までの)時間を減らす。メトコンがあるとトレーニング頻度が増える。したがって、ナイキのメトコンはトレーニングの生産性を上げて頻度を増やす

メトコンはトレーニング効果を最大化する

メトコンは、履いて地面に立った瞬間から、そのワイドでフラットなソール全体が地面に吸い付くようにグリップすることが分かる。この地面との接地感が、スクワットやデッドリフトの安定感を上げ、トレーニングの質を向上させる。

特に、スクワットは足と上半身が安定的に固定された状態で、大腿四頭筋とハムストリングスを最大限ストレッチできることが理想だ。だから、足(シューズ)が地面としっかりグリップしていることは、スクワットの効果を最大化する上で重要なファクターの一つである。

メトコンはトレーニング(までの)時間を減らす

ウエイトトレーニングの習熟度にもよるが、ウエイトトレーニングに慣れていれば無意識に取ったスタンスでもメトコンは地面と「瞬時に」かつ「しっかりと」グリップしてくれるので、セットに入るまでの時間がかからない。

ウエイトトレーニングでは足(シューズ)が地面とグリップしていないと、足の位置(スタンス)が決まらずにセットに入るまでの時間がかかったり、運が悪く足を滑らせるようなことがあればケガにもつながる可能性すらある。

メトコンがあるとトレーニング頻度が増える

ナイキのシューズは履いているだけで満足感を与えてくれるものだ。メトコンを履いてトレーニングができるだけで、ジムに行く楽しみが一つ増える。

メトコンを使ったトレーニングでは足下の懸念が一切なく、それでいてそのデザインから履いていることへの満足感(履きたくなる衝動)があるため、ジムで使うトレーニングギアとしては最優先で準備したいものだ。

ジムで使うトレーニングシューズにこだわってこなかったのであれば、メトコンを履くことによるトレーニングの質の向上と、メトコンを履いていることへの満足感の向上の両方が実感できる。