collocationとは英語上達のカギでありライティングのキモである

collocationとは単語の自然な組み合わせのことだ。collocationで英語がもっとうまくなる。collocationはライティングでしか学べない。したがって、collocationとは英語上達のカギでありライティングのキモである

collocationとは単語の自然な組み合わせのことだ

collocationに「想定外」はない。idiomには想定外の意味がある。phrasal verbは動詞を使ったidiomである。したがって、collocationとは単語の自然な組み合わせのことだ

collocationに「想定外」はない

"collocation"は日本語で「連語」と訳されるが、そもそも連語の意味が分かりにくい。ザックリした解釈では、collocationは「ある単語」と一緒かつ自然に使われる単語群のことだ。

例えば、名詞"frost"を修飾する形容詞として"hard"が使われることはあっても、一般的に"strong"が使われることはない。"hard"以外にも"heavy"や"sharp"が使われることもあり、これらは"frost"のcollocationである。

日本語でも考えてみると、「意味を成す」は名詞「意味」と動詞「成す」を使って「意味がある」という意味になる。このとき、動詞「成す」を類義語の「一部となる」には換えられない。

なぜ換えられないのかといえば、「意味の一部となる」という表現の意味は分かっても、その表現が一般的には使われていないために不自然だからだ。

英語も同じで、動詞"make"と名詞"sense"を使った"make sense"は「意味を成す」という意味だが、"make"を類義語"create"に換えることはできない。

「形容詞+名詞」と「動詞+名詞」のcollocationを例に挙げたが、collocationには七つの組み合わせがあるといわれている。

  1. 形容詞+名詞
  2. 動詞+形容詞
  3. 動詞+前置詞句(副詞句または形容詞句)
  4. 動詞+名詞
  5. 名詞+動詞
  6. 名詞+名詞
  7. 副詞+形容詞

idiomには想定外の意味がある

"idiom(「熟語」と訳される)"も複数単語で一つの意味を成す慣用的な表現であるところはcollocationと同じだ。しかし、collocationが単語本来の意味から大きく変わらないのに対して、 idiomには単語本来の意味から大きく変わるものがある。

日本語から見ると、名詞「波風」と動詞「立てる」を組み合わせて「波風を立てる」といえば、「ことを荒立てる」という意味になる。「波風」も「立てる」も一般抽象的な「こと」は表現していないにも関わらずだ。

英語でも"make waves"は「波をつくる」という意味ではなく「ことを荒立てる」という意味になる。

idiomにも「動詞+名詞」以外の組み合わせがある。idiomの形は多様性があって、collocationのように分類することができない。

phrasal verbは動詞を使ったidiomである

"phrasal verb(「句動詞」と訳される)"もcollocationやidiomと似ているが、phrasal verbは限定的なidiomだと言っていい。

実際、phrasal verbは「動詞+副詞」または「 動詞(+副詞)+前置詞」の二種類しかなく、名前のとおり動詞を副詞や前置詞と一緒に使うことで意味を成す。

phrasal verbは日本語で「句動詞」と訳されるが、句動詞に相当する表現が日本語にはないため、日本人は句動詞に弱いといわれる。

だから、「英会話で使う動詞は○○だけ」や「××を覚えるだけで英語ができる」のようなコンテンツで紹介しているのは、大抵がphrasal verbである。

しかし、phrasal verbを使いこなせるだけで英語表現の幅が広がることは事実だ。例えば、動詞"make"を副詞"up"と一緒に使えば"make up(メイクする)"を表現できるし、さらに前置詞"for"も一緒に使えば"make up for(補填する)"を表現できる。

collocationで英語がもっとうまくなる

アウトプットのスピードを上げれば英語がもっとうまくなる。collocationでアウトプットのスピードが上がる。したがって、collocationで英語がもっとうまくなる

アウトプットのスピードを上げれば英語がもっとうまくなる

英語が早く上達したいなら英語学習の「生産性」を上げるしかない。また、英語の上達にはアウトプットが必要だから、英語学習の生産性を上げたいならアウトプットのスピードを上げればいい。

同じ時間だけ英語を学習する人が二人いて、英語をインプットする量とそれにかかる時間も同じだとする。このとき、アウトプットにかけられる時間は同じなのだから、アウトプットする量だけが学習成果の差になる。

もし、オンライン英会話で毎日25分の英会話をしているなら、10分話す人より15分、20分話す人の方がアウトプットする量は多い。この5分、10分の差はアウトプットのスピードにかかっている。

特に、英会話ではアウトプットのスピードが遅いと講師が会話を巻き取ってしまう。そのため、会話を巻き取られないで主導権を握るためには、アウトプットのスピードを上げるしかない。

collocationでアウトプットのスピードが上がる

collocationが分かっていると、ある動詞に対応する名詞はコレだとすぐに分かったり、講師に伝わりやすい自然な表現が出てくるから会話のテンポも速くなる。

例えば、名詞"output"が形容詞"large"や"measurable"と一緒に使われることを知っていれば、単語がパッと出なくて会話に詰まることも少なくなる。

idiomやphrasal verbも多く知っていればアウトプットのスピードが上がることがあるが、これらを優先して覚えたところで劇的にアウトプットのスピードが上がることはない。

idiomやphrasal verbの用途は限定的だから、自分が表現したいことにピタリとはまることが少ないからだ。それなら、collocationを多く知っている方が応用が利く。

collocationが使えても、聞き手や読み手が「この人はcollocationを使えている」とは思わないし、話し手や書き手としても「collocationを使っている」という意識はない。

しかし、その自然に使っている感覚がcollocationの本質であり、アウトプットのスピードを上げることにつながる。

collocationはライティングでしか学べない

collocationは試せるアウトプットでしか学べない。スピーキングではアウトプットを試せない。したがって、collocationはライティングでしか学べない

collocationは試せるアウトプットでしか学べない

collocationを単語のように覚えるのはムリがある。ある単語のcollocationは一つではないからだ。だから、collocationは試して、間違えて、修正されてまた試すを繰り返して覚えるしかない。

collocationがある単語と一緒かつ「自然に」使われるということは、一緒に使ったときに自然なリズムや感覚があるということだ。だから、自分でアウトプットしてみないとそのリズムや感覚はつかめない。

当然、インプットがなければcollocationを試すこともできないから、日頃から英文を読むようにしたり英語を聞くことは必要だ。しかし、読んだり聞いたりしているだけでcollocationが覚えられるとは思わない方がいい。

知っていることと使えること(覚えていること)は全く異なる。英語を上達させたい目的にもよるが、多くの人は英語を知識として知っている状態を目指しているのではなく、実際に英語が使えるようになりたいと思っているだろう。

スピーキングではアウトプットを試せない

アウトプットの機会には「スピーキング」と「ライティング」があるが、いきなりスピーキングでcollocationを試すには会話のテンポもあるため難易度が高い。

英会話でcollocationを意識して使おうとするのはいいが、collocationを意識するあまりアウトプットに時間がかかっていては本末転倒である。

それに対して、英文添削サービスを使ってライティングをするときなら、会話のテンポに合わせてアウトプットする必要がない。英文を書いたら、または書きながら気になる表現をグーグル検索すれば、その表現が一般的に使われているかどうかが分かる。

また、英文を書くときにcollocationを全く意識しなくても、英文添削サービスならcollocationを添削してくれる。

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英文添削サービスではcollocationを覚える上で必要なサイクル(試す→間違える→修正される→また試す)が自然に回せるようになっている。

英文添削サービスはcollocation以外の学びも多く、そもそもライティングが英語上達のボトルネックになっている人も多いことから、導入を検討する価値はあるだろう。