オンライン英会話の効果は実感できるのか?

オンライン英会話が登場したことで、英会話を学びはじめるハードルは大きく下がった。しかしながら、オンライン英会話に効果はあるのか?という声が上がっていることも事実だ。今回はオンライン英会話の効果と実感についてまとめる。

オンライン英会話で効果を実感することはできる

オンライン英会話が登場するまでは、英会話を学ぶためには、英会話スクールへ通うことや留学へ行くことが一般的であった。しかし、英会話スクールや留学には、それなりの時間や金といったコストがかかるため、英会話を学びはじめるハードルは高かったといえる。

ここに、オンライン英会話という新しい学習手段が登場した。オンライン英会話では、インターネットを利用して講師と学習者を直接マッチングさせる。この仕組みのおかけで、物理的なクラスを運営する講師側のコストだけでなく、移動にかかる学習者のコストまでもを削減した。

結果として、学習者は英会話スクールや留学よりもはるかに低いコストで英会話を学ぶことができる。しかしながら、低コスト化と気軽さゆえに、オンライン英会話の効果を疑問視する声があることも事実だ。

しかし、たとえオンライン英会話であっても、正しく活用して英会話を学んでいれば、英会話スクールや留学に劣らないレベルで効果を実感することができる。その理由は下記のとおりだ。

  • 効果があることは間違いない
  • ベストではないがベターである
  • 時間をかければ誰でもできる

効果があることは間違いない

英会話ができるようになるには、「会話」のトレーニングをしなくてはならない。トレーニングの質を担保すると、つぎに重要なのが時間である。つまり、「会話」のトレーニングを「長期間」続けられることが、英会話上達の必要条件であり、オンライン英会話はこの条件を満たしている。

会話トレーニングでなくてはならない

「英会話ができる」とは、相手が英語で話していることを理解し、理解した内容をふまえた自分の主張を、英語で相手に分かるよう伝えることだ。つまり、双方向的に言葉をやりとりしなくてはならない。そのためには、英会話のトレーニングも双方向的、つまり、「会話」のトレーニングでなくてはならない。

巷にあふれる英会話向けの教材でも、リスニングやスピーキングの擬似練習をすることはできる。しかし、あくまでも擬似練習であることから、リスニングの核となる思考や、スピーキングの核となる瞬発力を鍛えることはできない。

英会話でつかえそうなフレーズを暗記することに意味がないとは言わないが、暗記をするよりも実践をとおして「慣れる」ことのほうが、よほど重要である。

もしも、信用できる英会話の参考書はなにか?という問いがあれば、それはコンテンツの質や量ではなく、実践への慣れを強調している参考書である。つまり、参考書は「参考」として、とにもかくにも、英会話に挑戦してみることを薦めている本こそ、本質をついていると言える。

時間が効果としてあらわれる

英会話ができるようになるには、「会話」のトレーニングが必要だ。最低限トレーニング内容が会話になっていることを担保できると、つぎの論点はどれだけ時間をかけられるか?ということになる。

英会話学習は、体を鍛えることと同じである。どれだけハードにトレーニングをしたところで、数日や数週間といった短い期間のあいだに、だれが見ても見違えるような変化をとげることはできない。そしてなによりも、自分自身でその変化を実感することはむずかしい。

だからこそ、オンライン英会話には効果がないのでは?と感じる人がいるが、これは英会話スクールや留学でも同じだろう。正しいやり方(=会話のトレーニング)を続けているかぎり、確実に効果はある。そして、ある日気づくと(なんとなくでも)英会話ができるようになっている。

ハードなトレーニングをしても、短い期間で効果を実感することはできないと書いた。しかし、密度の高い学習を続けていれば、この「気づき(=効果の実感)」は早く訪れる。

トレーニングの持続可能性がある

会話のトレーニングに時間をかけ続けることができれば、「英会話ができる」ようになる。つまり、最終的にはオンライン英会話におけるトレーニングの持続可能性が論点になる。そして、この論点に対するひとつの答えは、オンライン英会話は長期間の会話トレーニングに向いているということだ。

オンライン英会話のトレーニングを持続可能性という観点で分解したとき、下記のようなメリットがある。

  • 会話をトレーニングする機会の幅が広い
  • 中長期的に継続するためのコストが低い
  • レベルごとに教材やレッスンを選択できる

これらのメリットについて、つぎに説明していこう。

ベストではないがベターである

オンライン英会話の特長は、好きな場所で好きな時間にレッスンを受けられることだ。この特長により、時間や金といった点でコストメリットが出ている。また、初級者を取り込むための教材やレッスン開発にも積極的だ。

レッスンを受けられる時間が多い

オンライン英会話最大のメリットは、英会話スクールや留学よりも「気軽」に「いつでも」レッスンを受けられることだ。

これは「オンライン」英会話だからこそ実現可能なメリットだ。レッスンはオンライン上で完結するため、物理的な移動をせずに自宅で英会話をトレーニングすることができる。英会話スクールや留学には、かならず「場の移動」がともなう。

また、オンラインだからこそ、物理的な距離を隔てた人と会話をすることができる。英語圏の国はおろか、講師が所在する場所(スクール)にすら移動する必要がない。このことは、教える側(講師)のメリットでもある。講師にも当然生活があるため、仕事とはいえども、夜間の移動を好まない人はいる。

オンライン英会話はこのメリットを活かし、結果として多くのオンライン英会話が早朝から深夜までレッスンを提供している。教えられる側(学習者)にとっては、英会話学習を仕事や学業と両立することが容易になった。

かかるコストが圧倒的に低い

オンライン英会話にかかるコストは、時間や金といった点でも、英会話スクールや留学より圧倒的に低い。

時間的コスト

物理的に移動する必要がないため、移動にかかる時間が削減できる。英会話スクールへ通うために往復1時間をかけているのであれば、その1時間をオンライン英会話でのトレーニング時間にあてたほうがいい。

また、外出にともなう諸々の時間コスト(着替えや化粧など)も削減可能だ。工数を立てて生活したことがあれば、移動や外出にともなう準備といった時間が、いかにむだであるか分かるはずだ。

金銭的コスト

オンライン英会話の料金は、1ヶ月あたり6,000円〜20,000円ほどが相場である。この料金差は、1日に受講できるレッスン回数や使用できる教材の種類によって生まれている。

いずれにせよ、留学はおろか、英会話スクールよりも圧倒的な低コストであることが分かる。英会話スクールは1ヶ月あたり30,000円以上はあたりまえで、レッスン単価となると、オンライン英会話の10倍以上になる。

教材やレッスンの幅が広い

多くのオンライン英会話が、学習者のレベルに合わせたさまざまな教材や、学習者または教材レベルに合わせたレッスンを提供している。とくに、初級者向けのサポートが充実している。

オンライン英会話が登場したことで、英会話にはじめて挑戦する人が増えている。そのため、オンライン英会話各社は英会話の初級者を取り込むため、初級者向けの教材開発を積極的にしている。なかには、教材だけでなく、講師までも初級者向けをうたうなどの特色をもったオンライン英会話もある。

時間をかければ誰でもできる

オンライン英会話は、初級者の教材選びからサポートしてくれることもある。また、中級者や上級者でも満足できる教材やレッスンも提供している。

はじめてでも始めやすい

オンライン英会話で確実に成長するためには、自分の学習レベルに合った教材を選ぶことが大切だ。そのため、オンライン英会話が教材の選び方などをサポートしてくれることも大切である。

英会話スクールに通えば、受付やスクール運営については日本語で話せることがふつうだ。オンライン英会話でも、サービス側のサポートを充実させていることがある。

たとえば、レアジョブでは日本語が話せる講師が一定数いる。また、日本語対応ができるサポートデスクの整備も進んでいる。最近では英会話初級者がオンライン英会話ではじめて英会話を始めることも多く、英語がほとんど話せなくてもうまくファシリテーションしてくれる講師は多い。

中級者や上級者向けの教材もある

また、これまでに英会話を学習したことがある中級者や、過去に海外生活を経験したことがある上級者にとっても、オンライン英会話は能力の維持やさらなる向上の助けとなる。

オンライン英会話では、高度で専門的な内容の教材も準備されている。とくに、ビズメイツのようにビジネス経験のある講師に限定したオンライン英会話であれば、ビジネスシーンを想定した会話のトレーニングをすることができる。

もちろん、教材やテーマを決めないフリートークをすることもできるため、英語で「会話」する機会をつくるという目的で利用することも可能だ。

課題はモチベーションの維持にある

オンライン英会話の唯一の課題は、モチベーションの維持にある。自宅でレッスンを受けられるという気軽さは、裏を返せば「やめる」ことも簡単だということだ。

英会話スクールや留学のように、場を移動してしまえば否が応でも英会話を「しなければならない」。

オンライン英会話はスカイプなどのツールをつかったレッスンで、レッスンは直前にキャンセルすることもできる。やろうと思えば、キャンセルを入れずにレッスンを受けないことや、レッスン中でさえも中断することはできてしまう。つまり、英会話スクールや留学のようなストレスがないということだ。

最終的にはストレスを感じることなく会話ができるようになることが目標だが、習得の過程におけるストレスは有効である。つまり、いかにしてストレスを生み出せるようモチベーションを維持するか?ということが、オンライン英会話における課題である。

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どのオンライン英会話を始めるべきか?

オンライン英会話といってもさまざまなサービスがある。そのなかでも、個人的に利用したことのあるサービスを紹介しよう。

レアジョブは初級者でも安心できる

初級者向けの教材やサポートが充実しているため、レアジョブから英会話をはじめる人も多い。中級者であれば、デイリーニュースアーティクルという教材は、持続的に学習していくには程よいボリュームがありおすすめできる。

ビズメイツはビジネスに特化している

ビジネス英会話に特化しているのがビズメイツである。オンライン英会話の戦国時代において、明確な戦略をもっていることは生き残るために必要なことだろう。